自然保全サイトのメニューをわかりやすくする方法
「植樹会に参加したい」とサイトを開いたのに、どこを押せばよいかわからない。上部には「活動」「ニュース」「プロジェクト」が並び、開催日も申込先も見当たらない。自然保全サイトのメニューは、情報を漏れなく並べるだけでは役に立たない。訪問者が自分の用事に合う入口を選べるかが大切だ。
まず、訪問者の用事を分けて考える
植樹活動のサイトを訪れる人にも、さまざまな目的がある。週末の活動を探す人には日付・場所・参加条件が必要だ。初めて団体を知った人は、活動の背景や植えた後の管理方針を確かめたいかもしれない。苗木の育て方を調べる人が探しているのは、申込先ではなく解説記事だろう。
メニューを作る前に、実際のページを「参加する」「活動を知る」「学ぶ」「問い合わせる」といった用事ごとに仕分けてみる。寄付や物品の案内があるなら、活動参加と同じ入口に押し込まず、何を選べるのかが伝わる名前を付けたい。運営側の部署名や更新作業上の分類は、訪問者が行き先を決める手がかりにはなりにくい。
- 参加したい人:募集中の活動、集合場所、持ち物、安全上の注意、申込方法を探す。
- 活動を確かめたい人:目的、対象地域、地域の人との関わり、植えた後の管理を知りたい。
- 学びたい人:在来種、里山の手入れ、土壌や水辺への配慮などを調べたい。
- 連絡したい人:問い合わせ先と、相談できる内容を確認したい。
一つのページが複数の用事に関わることもある。そのたびにページを複製する必要はない。主な置き場所を一つ決め、ほかの入口からも必要に応じてたどり着けるようにする。ページの分類と、そこへ至る道筋は分けて考えよう。
メニュー名は「押した先」を想像できる言葉にする
「取り組み」だけでは、過去の報告があるのか、これから参加できる活動があるのか判断しづらい。「開催予定・参加案内」と「活動の記録」に分ければ、行き先がはっきりする。「里山再生」も、なじみのない人には説明が必要かもしれない。メニュー項目を増やす代わりに、移動先の見出しで「里山の手入れと生きもののすみかづくり」と補う方法もある。
短ければわかりやすい、とは限らない。「イベント」と「参加する」が別々にあれば、どちらから申し込めるのか迷う。一方、「イベント・ボランティア・寄付・お問い合わせ」を一項目に詰め込んでも、行き先はぼやける。同じ内容をサイト内で「体験会」「植樹会」「現地活動」と呼び分けるなら、それぞれの違いをわかるようにしておきたい。
ページ数より、分類の境界を点検する
上部メニューは、訪問者が最初に選ぶ大きな用事に絞る。たとえば「参加する」の下に「募集中の活動」「参加前に確認すること」「よくある質問」を置き、「活動を知る」の下に「対象地域」「管理と調査」「活動の記録」を置く。項目を足す前に「参加条件を知りたい人はどちらへ進むか」を考えると、似た分類が並ぶのを防ぎやすい。

目的地までの道筋を短く、途切れなくする
メニューは入口であって、目的地ではない。活動一覧で日程を選び、詳細ページで参加条件を確かめ、申込みに進む。この途中で案内が途切れないかを確認する。受付を終えた活動と募集中の活動も明確に分けたい。古い案内を読んだ人が、もうない申込先を探さずに済む。
「参加する」から一覧へ、一覧から個別の案内へ進むなら、一覧には地域・日付・募集状況を示す。個別ページには、対象年齢、移動手段に関わる条件、雨天時の扱いなど、参加を決めるための情報を置く。申込先だけが目立っていても、判断材料が足りなければ、訪問者はページを行き来することになる。
問い合わせが必要な活動なら、案内ページから連絡先までたどれるかも確かめておく。連絡方法や相談項目の整理については、自然保全活動の問い合わせページをわかりやすくする方法も参考になる。
異なる入口から来る人も想定する
誰もがトップページから入るわけではない。里山管理の記事や過去の植樹記録を直接開いた人にも、いま見ているページの位置づけと次の行き先が伝わるようにする。ページ上部に「活動の記録」などの所属先を示し、公開日や対象地域も見つけやすくしておきたい。過去の報告から募集中の活動を案内するときは、「この活動は終了しました」と明記したうえで、現在の開催予定へつなぐ。
ただし、どのページからも申込みへ誘導する必要はない。土壌保全の解説を読んでいる人には、同じ地域の管理方針や用語の説明のほうが役立つこともある。読んでいる内容と、その人の用事に合う行き先を示そう。
スマートフォンでは「見える入口」を確認する
小さな画面では上部メニューが折りたたまれ、項目の全体像が見えなくなる。開閉ボタンに「メニュー」と表示されているか。開いた後の文字は読みやすいか。階層を進んだ後、前の段階に戻れるか。実機で一通り試してみる。重要な「開催予定」が深い階層に埋もれているなら、分類自体を見直したい。
入口を整えても、活動詳細で場所や持ち物を探し回るなら、案内はまだ不十分だ。ページ内の情報の並べ方は、植樹・自然保全イベントの参加案内をスマホで読みやすくする方法で扱っている。ここではまず、メニューを開いてから開催案内に着くまでの操作を確かめよう。

公開後は、迷った箇所を小さく直す
メニューのわかりやすさは、運営者だけでは判断しにくい。初めてサイトを見る人に「次の植樹会の集合場所を探してください」「植えた後の手入れ方針を探してください」と、一つずつ用事を伝える。最初に押した項目と、迷った箇所を記録し、途中で正解を教えずに見守る。言葉の受け取られ方が、作り手の想定と違うこともある。
複数の人が「活動報告」を押して募集案内を探すなら、名称か配置を見直す。「よくある質問」に参加条件が載っていると気づかれないなら、活動詳細からも確認できるようにする。アクセス数に加え、実際の探し方や問い合わせで繰り返される質問も手がかりになる。
更新時も、新しいページをとりあえず「お知らせ」に入れない。次回の活動案内なら「開催予定」、終了後の記録なら「活動の記録」と、公開前に置き場所を決める。手始めに現在の上部メニューを紙に書き出し、「来月の活動の集合場所」を探すなら最初にどれを押すか、一つ指せるか確かめてみよう。